学力や英語力を数値化して、他の自治体と競うことはこれまでよくあった。
しかし、結局のところ、このようなことをやれば、教育現場では数値を上げるために、
教師や生徒に無理をさせる結果につながる。学校は受験予備校ではない。
生徒の半数がろくに算数もできない、というなら学力を強調することも大切だが、今の福井県ではどうも「学びたい気持ち」を育む教育が必要だと思う。芸術や技術、家庭科、体育も同様に大切だ。
学校は、生きる力や自立心、大切なことを自分で決められる力を育む場所だ。
先生や親に褒められるから勉強するという間違った文化はまだ残っている。早急に改めなければならない。
我々東アジアの儒教文化圏では「親孝行」の観念は根強く、親の権威は一般的に強い。
本当は家庭が一番大事な「教育機関」なのだが、すべての親が教育・育児に長けているわけではない。
だからこそ学校、特に福井県では公立学校はかけがえのない存在で、学校は適切に運営されているか常にチェックされなければならない。
ほぼ毎日全国のどこかで学校にまつわる事件が起きているが、何か起こってからでは遅いのだ。