最近なぜ日本維新の会から迫力が感じられないのか?

A.  最も大事な政策は何なのかはっきりしていないから。

例:おおさか維新の会=都構想、N国=NHKスクランブル化、日本維新の会=?

 

私は正真正銘の日本維新の会の党員である。入党したのは市議当選後の5月、丸山穂高さんと入れ違いで入党した…ことになっている。5月に丸山さんが国後島に行った後、除名になった。丸山穂高氏が代表を務めていた福井維新の会は蜂の巣をつついた大騒ぎとなった。そのどさくさに紛れて党員になっていたのが僕である。

 

福井県では、日本維新の会の党員を表ざたにしている議員はほぼいない。僕は街頭演説で維新のノボリ(旗)を立てたり、ブログに党名を明記しているので、所属先を公表している。「無所属」というのは、選挙後「どちらにも寝返りますよ」という意味にもとれるから所属政党をはっきりさせておきたいのだ。その証拠に当選後、自民党員になっている政治家が福井県には大勢いる。党籍を公表しておけば、自民の先輩議員たちから「自民においでよ」という誘いはかからない。

 

福井では豆粒のような規模の維新も、さすが大阪ではしっかりとやっている。僕は松井市長も吉村知事も政治家として尊敬している。市長や知事として行政権を握っているので、N国にはない安定感も見せつけている。しかし、それは大阪府のみの現象だ。他県では鳴かず飛ばずだと思う。前回の参院選で維新は議席を増やした。だが、鈴木宗男氏、音喜多駿氏、松沢成文氏が有力候補で見事当選したものの、この人たちは元々他党で実力をつけてきた人たちだ。維新は大阪以外で政治家を育てている感じがあまりしない。

 

多くの政治家志望の若者を発掘し、あらゆる選挙に挑戦することが必要だと思うのだが、維新は福井や埼玉でなかなか候補を出さない。ベンチャー政党のN国は参院選で福井選挙区に候補者を立てた。石川、富山はスルーでも、なぜか福井に嶋谷さんという候補者が出馬した。私はこれに非常に感銘を受けた。そして、今回埼玉補選に立花党首自らが出た。このことから維新よりもN国のほうが気概があるように思える。橋下氏がもう政界にいない今、最も行動力のある政治家は立花氏だと思っている。N国の斬新なスタイルに比べたら、れいわ新選組は共産・立憲の亜流のようにも見え、いささか古臭い。

 

N国というのは、海外の事例でいうと「右派ポピュリスト新興政党」に共通点が多いと思う。ドイツでは「AfDドイツのための選択肢」、フランスはマリーヌ・ルペンの「国民戦線」、イギリスはファラージの「離脱党(Brexit Party)」、その他欧州諸国にもよく似た政党があると思う。EU統合が進んで移民やイスラム教徒が大勢欧州に住むようになった。そういった状況に不安を覚える白人たちがこういった政党を支持しているのだろう。あと新政党ではないが、トランプの支持者たちも移民についてよく似た考えを持っていると思う。欧米は日本よりも遥かに多くの移民を受け入れてきたのだ。それが良かったか悪かったかは別として。

 

それでもこういった政党は明らかに勢力を拡大している。右派の新興政党の特徴として既存のマスコミとバトルを繰り広げることが多いことが挙げられる。トランプもCNNを始めとする既存メディアを激しく非難している。マスコミは美辞麗句を使わず本音で勝負しようとするこれらの政党を嫌る。結果、既存のマスコミによるネガティブキャンペーンが激しいので、インターネットを上手に駆使して支持を広げていく。そして、もう一つ大事なことはアジェンダ設定がうまくいっているということだ。言い換えればワンイッシューで勝負をしていることも多いと思う。

 

ドイツAfD=反移民・イスラム

フランス国民戦線=反移民・イスラム

イギリス離脱党=EU離脱

 

後の欧州諸国の右派ポピュリスト政党は多かれ少なかれ、反移民・反イスラム・反EUで支持を伸ばす傾向になる。第一党になるわけではないが、連立政権などで存在感を示すことが多い。政策も非常に分かりやすいのが特徴で、既存政党が避けたがる問題でも非常に歯切れが良い。こういった姿勢が有権者の心をつかんでいるのだ。

 

さて、日本の新興政党もいくつかあり、アジェンダ設定に成功している党は今でも勢いがある。おおさか維新の会は大阪都構想という目的があり、これで人心がまとまっている。しかし、日本維新の会は、何を目指しているのか曖昧なために、いまいち存在意義が弱い感じがする。反自民・反共産・反民主で固まっているだけで、これをしたい!という政策がないから、N国のような力がでないのではないか。みんなの党、希望の党等も、存在意義がはっきりしない、だから風前の灯なのだろう。逆に、N国はもちろんNHKをぶっ壊すことが目的なので、おおさか維新同様、攻めの姿勢で勢力を拡大し続けていくと予想している。

 

うまくいってる小規模の新興政党は主張を1つに絞り、上手にアジェンダ設定をして選挙に臨んでくる。第2、第3の政策はあっていいが、メインの政策を常に掲げ、それが政党のアイデンティティーとなっている。

 

日本維新の会は、今一度その存在意義を再確認し、最も大切な政策は何なのか、議論すべき時だろう。