【舛添要一著「都知事失格」から】トランプのように反論せよ

舛添要一前東京都知事が書いた「都知事失格」を読んだ。さすが日本を代表するインテリだけあって分析能力が凄い。東大卒の学者でメディアにも頻繁に登場していたので、選挙にも強かったし、都知事の前に厚労大臣も経験している。それがなぜあのような形で辞めざるを得なかったのか。2016年の舛添バッシングはものすごいものがあったが、メディアも大いに嘘つきであることは既にばれているわけで、ここは舛添氏の言い分も知っておくことは大事だと思って読んでみた。

 

私が思うに舛添バッシングが始まった本当の理由は、お金の使い方ではなさそうだ。いろいろあるが、主要な理由は、韓国大統領による「都内の韓国学校増設用地の斡旋」の要求を呑んでしまったことだと思う。民主党政権もそうだったが、この時期にはもう韓国・中国に甘い対応を取ると政権は急に支持を失う。舛添改革に反対する勢力はいるだろうが、それはどんな政治家に対しても存在する。しかし、相手が中国・韓国になると話は別である。舛添氏は著書の中で、日本の世論は右傾化していると主張しポピュリズムが幅を利かせている、と書いている。確かにそういう側面もあるだろうが、日本国内で対韓・対中世論の悪化は、先方にも大きな責任があるだろう。もちろん特定の民族に対するヘイトスピーチはダメだが、この2国が長年意図的に日本を貶めようと画策してきたのは周知の事実である。それほど大した功績がなくても小泉政権や石原都政、安倍政権が長期続いた理由はここにもあると思う。90年代と違い、今の日本は中韓にモノのが言える指導者でないと持たない。

 

もう一つこの本を読んで思ったことは、舛添氏のように、将来自分もいつかあのような目に遭うかもしれないということ。どのような改革であれ、実行すると必ず誰かの怒り・恨みを買う。そして、バッシングの火付け役はインターネットというよりは既存のマスコミ(テレビ、新聞、週刊誌等)である。マスコミが束になって批判をし始めると、選挙を意識する議員や他の政治家たちがそれに便乗する。そうなった時、どうすれば政治指導者はどうすればよいのか。

 

一言で言えば、反論することである。舛添知事が都知事を務めたのは2014年~2016年、YouTubeもツイッターもFacebookも既に存在していた。既存マスコミは信用はおけない故に、これらのメディアを駆使して反論すべきだったのだ。突然辞任して再選挙をしても良かった。反舛添勢力の目的は、都政を良くすることではない。舛添都知事のクビを取ることだったのだ。こんな相手にまともに理屈で話をしても埒が明かないばかりか、より挑発をうけるだけ。ここで戦う姿勢を示すと、かえって支持率が高まるはず。当時の自民党議員も舛添派が少なからずいたのだから、そういうアドバイスはできなかったのか。長い間与党でいると結構守りに入るのかもしれない。野党時代の自民党はものすごくシャープな批判を政権に対してしていたものだ。

 

最もこの姿勢を貫けている政治指導者はトランプ大統領だろう。選挙中からツイッターや演説で既存メディアをコテンパンに批判していた。逆にこの姿勢が一般の有権者に「勇敢な大統領候補者」として受けたのだ。舛添氏は優等生的な対応に終始した。よってバッシングに負けてしまったのである。舛添氏が嫌うIQが低そうに見える手法だが、トランプ的な手法を身につけることも現代の政治指導者に必要だと思う。いろいろ毀誉褒貶の激しい男だが、トランプ氏は決して侮れない。