【副市長と助役】彼らは民意を代弁できるのか?

地方自治体には副市長、副町長、副村長というのがいる。昔は助役と呼ばれた。選挙で選ばれる訳ではなく、首長(市長村長)が任命し、議会の同意を得たうえで就任できる。つまり選挙を経ずに副市長になることができる。

実は、こういう選挙を経ずに就任した人物が首長を超える権力を持ってしまうことがある。

そして問題はもう1つ。副市長・副町長という人たちは民意を代弁できるのか、ということ。

黒澤明の映画「生きる」には首長は登場しないが、役所を牛耳る助役なる人物が登場する。そして、職員は(酒を飲まない限り)助役には逆らえない。

映画「VICE」や「ブッシュ」で、米国でジョージWブッシュ政権ができた際に、副大統領ディック・チェイニーという人物が出てくる。なんと、チェイニーが大統領の許可を得ずに政策を遂行したり、大統領を上手くそそのかして法案にサインをさせるシーンが出てくる。

 

今高浜町で話題になっている故森山栄治氏(通称 M)は助役だった。高浜と関電に関するニュースは山ほどあるが、森山氏の名前はよく出てくるが、当時の町長の名前はあまり出てこない。それだけ助役の権威が町長を上回っていたということだろう。これはこれで怖いことである。選挙で選ばれていない人物が権力を握っているのだ。有権者は選挙で選ばれていない副市長・助役に強大な権限を与えることに同意をしていない。にもかかわらず、こういった制度の抜け穴をついて、特定の人物が選挙を経ずに権力を握ってしまう。戦前でも選挙を経ない人たち(つまり、軍部)が政治の実権を握り国を滅ぼしてしまった。私たちは過ちを繰り返さないための教訓を十分学んでいるだろうか。

 

選挙で選ばれた人物が「ミコシ」であった場合、こういう状況が生まれやすい。

ミコシ…つまり、ミコシに担がれた首長が裏にいる人たちに操られていたり、副市長・副町長の言いなりになってしまっていたら?議会がしっかり監督できているうちは、良い政治と言わないまでも悪政は防げるだろう。しかし、議会の多数派が彼らとタッグを組んでしまったら、こうなると民主政治のピンチである。こういった状況の時、例えば訳の分からないお金の使い方が有権者の知らない所で決められてしまうのではないか?

 

私が議会で、民意を代弁できるのは市長と議員だけで、副市長や行政職員は民意を代弁できない、という内容のことを発言したら、気を悪くした議員がいたような。何がおかしいのか?私は当たり前のことを言っただけである。