【書評:女帝 小池百合子】必要以上に自分を大きく見せる必要はないのに

通勤中よく聞く経済評論家の上念司氏とジャーナリスト&N国党幹事長の上杉隆氏のYouTube動画の中で紹介されていた新刊本「女帝 小池百合子」が面白かった。東京都知事選が7月にあるので、話題としてはとてもタイムリー。内容も難しいことは書かれておらず、一気に読めてしまう。

 

2016年の東京都知事選で百合子フィーバーを巻き起こし、巨大与党の鼻っ柱を折った小池百合子知事。

「排除します」発言までは、日本政治におけるジャンヌダルクとまで言われた。

 

だけど、学歴詐称の噂は選挙のたびに付きまとう。カイロ大学を首席を卒業したのは(この本によると)99%嘘だろう。では、卒業したのか?これもどうも怪しい。カイロ大学側は「卒業した」といっているが、どうも小池氏は卒業証書や卒業証明書を都議会で公開したがらない。見せてもテレビでちらっと見せるだけ。アラビア語のレベルは「This is a pen」程度。何か裏がありそう…という内容が著書に書かれている。

 

私もイギリスの大学と大学院を卒業しているが、卒業証書や卒業証明書はブログにアップしているし、自分の誇りでもある。特段良い成績ではないが、まぎれもなく卒業した証なのだ。小池氏ももっと大々的に公開したらよいのに、と思う。私も「学歴詐称疑惑」をかけられておりますので(笑)。

 

しかし、一つだけ私が小池氏から学びたいことがある。それは、自分をアピールする力。

 

政治家はいかに会議室でいいことを言っていても、それが有権者に伝わらなければ仕事になっていないのだ。2016年都知事選において1人で自民党と対決しようとしたり、権力者やメディアを上手いこと利用し「クールビズ」「頭の黒いネズミ」のような新語を生み出したり。こういう所は魅力的に感じる。上念氏や上杉氏は政治家ではないので、一貫して小池氏に対しては冷ややかだ。著者の石井妙子氏は「正体暴いてやる」というタッチで筆を進めている。しかし、私は市議であり、石井氏、上念氏、上杉氏と違い、選挙や自己アピールは他人事ではない。正直小池さんはうまいなあ、と思う所もある。

 

逆に、学びたくないところは、著者の石井氏が指摘するように、どん欲に権力をつかもうとする割には、事実自分のやりたい政策がない所。そして、テレビカメラの前と後ろで態度がコロリと変わること。彼女を見ていると、自分を必要以上に大きく見せ続けるのは本当に疲れるだろうに、と私は同情する。

 

ただ、この本を読んで、他の人が都知事やったほうがいいんじゃないか、と感じたのは私だけではないだろう。