【市長選の無投票】議員が現職に挑まずしてどうする?

2020年7月22日付福井新聞朝刊に、福井県内の選挙で無投票になることが多いことを憂う投書が掲載された。

投稿者は私ダニエル益資。マスコミも選挙が盛り上がってくれれば新聞をしっかり読む読者が増えるので、私の意見に共感をしてくれたのだろう。毎回選挙が近づくと「投票に行こう」「投票率を上げよう」という言葉は踊るものの、選挙が成立しないのでは別次元の問題となってしまう。

 

これまでかれこれ選挙の無投票について何度も問題提起してきたが、今回は市長選挙・町長選挙に的を絞って論を展開していきたい。下の添付にも見られるように、県内のかなり多くの自治体で無投票が目立つ。理由は簡単で、現職の存在感が圧倒的に大きいと対抗馬も手を上げづらいようだ。市長選・町長選の特徴は、議会選と違い、一般市民による立候補のハードルが高いこと。供託金は100万で、サラリーマンであれば通常仕事を辞めることになる。私は絶対そんなにかけないが、選挙資金も普通の候補者は最低200万は使うだろう。

 

であれば、現職首長の対抗馬として有力な人材が集うのは市議会・町議会である。普段から市政・町政の動きをチェックする立場にいて、自治体の課題の詳細まで知ることができる。一般質問等を見ていれば、首長に対して厳しい質問をする議員は各議会に最低1人はいるはずだ。そういう議会から誰か手を上げる候補者が出ないでどうする!と私は思う。どんなに現職首長が強くても、選挙で住民のために選択肢を提供しようという議員はいないのか?

 

日本では選挙に出れば議員は自動失職をすることになっている。故に議員も足がすくんでしまうのかもしれない。失職すれば議員報酬をもらえなくなるからだ。首長選・議会選が同日選(坂井市、越前町等)だと、落選することで議員は4年間浪人してしまう。他の自治体でも、次の議会選までかなり浪人することになる。議員が首長選挙に及び腰になるのは、これが理由なのだ。唯一の例外は浪人8か月で済む大野市で、市議選が事実上の敗者復活戦になっている。なんで寒い2月に市議選やるねん!といつも思うが。

 

首長選挙を無投票にさせないためにも、ここは議員の覚悟が求められるだろう。と同時に巨大与党自民党に対する政治勢力が福井県にも必要だ。自民党だけでは選挙前に候補者調整をしてしまい、選挙を成立させないようにしてしまう。無投票ほど候補者にとってラクチンなものはない。退職金(1期4年で1600万~2500万)もらってホクホク顔の現職首長が選挙もしないで再選されることを想像してほしい。こういう状況を黙ってみている市民・町民がほとんどだとしたら、住民こそ主権者であることを思い出す必要がある。こんなに無投票が多いのであれば、一度香港の民主活動家を福井県に呼んで講演をしてもらうべきではないか。

2020年7月22日付け福井新聞朝刊
2020年7月22日付け福井新聞朝刊