【陳情と請願:国会にはない地方議会の力】1市民が拉致問題に対して出来ること

大野市議会議長宛に提出された請願(コピー)
大野市議会議長宛に提出された請願(コピー)

福井県をよくする会の幹事長が大野市議会に「拉致問題を風化させないための決議をもとめる請願」を提出し、本日付けで受理された。請願なので、紹介議員が1人必要となる。当然私が紹介議員として名を連ねることになった。陳情であれば、紹介議員は必要ない。最終的には議会が多数決で採択するか不採択にするか決めるので、どちらでも同じである。

 

ここで私は強調しておきたいのは、外交問題といった一般民間人が関与しにくい分野において、どのように自分の思いを世の中に伝えるか、ということである。今はSNSがあるので、Facebookやツイッター、Change.orgの電子署名サイトを使うという手がある。しかし、私はここで住民の皆様に地方議会を存分に利用して頂きたいと思っている。自分が身の回りで理不尽な現状や人権侵害を目撃した場合、地元の地方議会に思いを伝えてはどうだろうか。陳情や請願という制度を利用すれば、正式に自分の声が地方議会に届く。直接自分が住む自治体には関係のないことでもいいし、市外の住民であっても提出できる。採択(可決)されるかどうかは保証できないが、人権という党派を超えて我々日本人が大切している価値観を蹂躙されている事実を議員が知れば、そうやすやすと否決しにくい。事実、拉致問題に関しては全国の多くの議会が意見書や声明文を可決している。

 

横田めぐみさんのお父様、滋さんが数か月前にお亡くなりになられた後、ニュースの大半はコロナと米大統領選挙になっている。現在進行形の重要外交問題である拉致問題が、一時的ではあるが忘れ去られようとしている昨今、地方議会というものが非常に重要性を帯びてくる。外交案件に対して1市民に何ができるか考えた場合、陳情・請願という直接請求制度は、国会にすらない貴重な制度なのだ。国に何かお願いしたい場合、国会議員を必ず通さないといけないことになっているが、地方議会は1人でも陳情を議会に出すことができる。

 

地方議会は意見書や決議などを通して「議会の意思」を正式に決定することができる。その結果は新聞は報道しないことはない。特に拉致問題のような超重要案件においては、大野市議会の「声」が他の自治体に波及する可能性が高いとみている。1市民でも世論に大きな影響を与えることができるのだ。仮に万が一市議会が請願書を否決しても、福井県議会がある。

 

「拉致問題を風化させないぞ」という強固な意志を市議会が示すことで、社会が変わる。そもそも拉致被害者5人が無事帰ってこられたのも、小泉訪朝をきっかけに世論が北朝鮮に対して激高したからである。当初の約束では5人は一時帰国のはずだったが、世論が変わり政府内の対北融和派の旗色が悪くなる。タカ派とみられていた現首相の安倍晋三氏が頭角を現したのは、この時だった。

 

地元の議会なんて頼りにならない、アホばっか…と思い込んでいる住民はきっと多いと思う。しかし、この国の主権者は住民・有権者であり、私たちが声を上げることによって社会がよくなるので、積極的に地方議会を活用して欲しいと思う。