【書評】 鈴木祐著「最高の体調」ー自然が現代人を元気にする

大雪が降り、毎日雪掻きにいそしむここ数日。実は、雪掻きというのは、非常に良い運動のみならず、大野市の街中にいても自然を感じられる数少ない機会なのである。大野は田舎だが、私の住む場所は街中で、一日中家にいるとそんなに自然を感じる機会はない。しかし、雪掻きをすることによって、心身共に健全になることは確かだ。コンピューターの前で作業を3~4時間やっていると頭がおかしくなってくるが、老若男女問わず雪掻きを何時間もできるのは、自然と触れる時間が長いからである。自然が我々にエネルギーを与えてくれるのだ。実は、このことについて現代人はあまり関心を払っていない。オフィスで作業を8時間以上やらせたら、今ならパワハラだ、と言われそうだが、田舎の農作業をするおじちゃん、おばちゃんは1日10時間以上働くこともあるという。また、田舎でとれた野菜やコメを日々食べている100歳近い人は、なぜか異様に元気なのはなぜだろう。彼らはとにかく良く動き、良く働く。方や、大勢のお年寄りが病気になったり、足を悪くして歩けなくなったりする。私も40歳で人生の半分が終わろうとしているのだが、俄然元気な田舎のおじいちゃんになって天寿を全うしたいと考えているが、どうしたらいいのだろうか。

 

最近読んだ本が鈴木祐著の「最高の体調」という本にそのようなことが書かれていた。久しぶりの中田敦彦のYouTube大学を見て、早速読んでみた。アマゾンPrimeに入っている人は無料で読める本なので、ぜひ興味がある方は読んでみてほしい。

 

大体健康関係の本は、医者か医学研究者、栄養士が書いたものが多かったが、鈴木祐氏はサイエンスライターである。彼の書いた本には、狩猟民族である古代人を例に、現代人がなぜこんなに病気になやまされるのかを語っている。キーワードの一つが「炎症」だ。肝炎、関節炎、皮膚炎、鼻炎、中耳炎、私が患っている慢性上咽頭炎など、数え上げるときりがないくらい炎症を伴う病気がある。花粉症などのアレルギーや肥満、怪我も炎症の1つと捉えられているようだ。しかも、古代人でもそういう炎症を起こして体調不良になることは多かったが、それは短期的なものだ。我々現代人は、長々と風邪をひき続けたり、慢性的に鼻炎や皮膚炎を患っていることが多い。どうしてこのようなことが起こるのか?鈴木氏は、我々の環境に問題があると言っている。まず現代人の多くは、自然と触れ合う機会が小さいころから少なく、自由を求めるあまり孤独な生活を営んでいる人が多い。また、スマホ中毒のような新しい病気も現れた。食べ物も、ファーストフードを中心に栄養価が低く、刺激的な添加物を多く含んだ中毒性のある食べ物を好んで食べてしまう。

 

鈴木氏は古代人の生活様式を参考に、我々の体調をもう一度彼らのようなエネルギー溢れるものにしていこう、と訴えている。私にとって、その第一歩は「雪掻き」だった。誰もマスクなんかしていない。もくもくと近所の人たちは雪を側溝に捨てている単純作業だが、皆良い顔をしている。健康を取り戻すために、やることはいたってシンプル。定期的に自然と親しみ、近くで採れた農作物を食べ、家族+数人の本当の友人と多くの時間を過ごすことだ。人には時間と空間に制約があり、SNSが発達した今でも、不特定多数の人間と交流することはできないのだ。小さな自治体である3万人の大野市であっても、1人1人にアプローチをするのは土台不可能なことである...ということを我々選挙をする側も肝に銘じておくべきだ。